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『ゆがめられた地球文明の歴史』栗本慎一郎

 栗本慎一郎の5年ぶりの最新刊!いつのまにやら江東区にある有明教育芸術短期大学の学長に就任していた栗本先生の歴史講義のテキストとしての企画から生まれた一冊です。

ゆがめられた地球文明の歴史 ~「パンツをはいたサル」に起きた世界史の真実~ (tanQブックス)ゆがめられた地球文明の歴史 ~「パンツをはいたサル」に起きた世界史の真実~ (tanQブックス)
(2012/04/14)
栗本 慎一郎

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このところマクニールの世界史とかが脚光を浴びているようですが、社会人が読む世界史としては、本書の方が絶対おすすめですよ!
著者が脳梗塞で倒れて以降の「パンツを脱いだサル」「シリウスの都飛鳥」「シルクロードの経済人類学」で述べられてきたことの集大成として、そのエッセンスを詰め込んだような一冊です。


したがって栗本史観(著者によれば観ではなく、ただの真実)による、人類の歩んだ歴史の流れについての記述がメインで、個別的ディテールについての詳細は省かれています。ちなみに、そちらがお好きな方は、「もういちど読む山川世界史」なんかが、わかり易いと思います。
おっとしかし栗本先生によれば、現在の受験参考書や教科書に書かれているのは俗説の寄せ集めにすぎないのだそうな…

曰く、世界史の世界を支配しているものは、ヨーロッパのゲルマン民族と、アジアの漢民族の自己中心的で勝手な俗説の寄せ集めであり、歴史学者が、科学であるから正しい史料によってだけ書いているというが、その実は史料の採用も管理も悪徳検察が真の証拠を隠滅するくらいに偏見に満ちている!と喝破。相変わらず過激ですね…

その上で歴史学上でのみえみえの嘘っぱちの代表例として以下のものを指摘します
1、ヨーロッパは、唯一1神教であるキリスト教精神を基盤に生まれた。
2、ヨーロッパにはゲルマン人のほかケルト人なる民族もいた。
3、キリスト教は、パレスチナのイエスが独創的に作った宗教である。
4、安定した社会は内部から自然に発展し、そこに試乗、貨幣、交換も生まれる。
5、アジアことにシベリア・満州(もちろん日本も)は、歴史の動きの単なる周辺部である。アジアとヨーロッパの歴史は連動していない。
6、アジアは、漢民族中心の国家や文明を中心軸にして発展してきた。
7、日本列島はアジアの大きな流れと無関係な歴史を持ってきた。そして19世紀まで「発展」はなかった

こうした点がなぜ嘘なのか?について、いつもの栗本節で話が展開して行きます。詳しい内容は本書に譲るとして

本書の内容の要諦をザックリ表現するとすると
アフリカを出た現生人類がたどり着いた南シベリアで移動と金属を根本特徴とするミヌシンスク文明を築く。ここから東、南、西へと散開して行き、サアガギと自称しイラン高原からメソポタミアに侵入した集団はシュメール人として都市国家群を築き、また西へ向かったエシュク、アサカを自称したサカ=スキタイ人はヨーロッパに迄広がる。
従来のステップロードのさらに北には真の草原の道が存在し、サカ=スキタイをルーツとする遊牧民の文明が満州からヨーロッパまでに広がり、これを軸として世界史は常に連動して動いてきた。日本も例外ではない(飛鳥、蘇我の問題)
というダイナミックなものです。


本書を読んで、シルクロードなんてなかった!という話に興味のあるかたは著者による「シルクロードの経済人類学」が詳しく、日本と遊牧文明の関係については「シリウスの都飛鳥」が詳しいので、よかったらお読みください。

1981年に「パンツをはいたサル  を書いて以来の、専門家にしか通用しない特殊用語を用いることを否定し時にユーモアをまじえながらの、わかり易く且つ過激な文体は相変わらずです。
学生から社会人まで、知的興奮を存分に味わえる面白い一冊としておすすめです!
読後の感想・おすすめ度⇒★★★★★(世界史に興味のある方は必読!) 
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┃ Tag:栗本慎一郎

┃ テーマ:読んだ本 ━ ジャンル:本・雑誌

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